愛犬が妊娠・授乳中の方は「妊娠・授乳中用のドッグフードに変えた方が良いのかな?」という疑問をお持ちの方も多いと思います。
妊娠中については、獣医によっては成犬用を量・回数を増やしてあげれば良いというケースもあるので、かかりつけの獣医と相談しながら決めると良いでしょう。
産後は授乳が必要となり、授乳中は通常時の4~8倍のエネルギーが必要になると言われます。その為、産後は栄養価の高い「子犬(パピー)用」や「妊娠・授乳期用」と書かれた「総合栄養食」をあげましょう。
ここでは、妊娠・授乳中の犬向けにドッグフードの選び方とおすすめ商品をランキングでご紹介します。また、愛犬が妊娠・授乳中の方から良くある質問もまとめたので、参考になれば幸いです。

もくじ
妊娠・授乳中の犬にドッグフードを選ぶ時に大切な3つのポイント
ここでは妊娠・授乳中の子にドッグフードを選ぶ時に大切な3つのポイントをご紹介します。妊娠・授乳中は通常時よりも多くの栄養を必要とするので、上記を参考に栄養価の高いフードを選んであげてください。
高カロリーなフードを選ぶ
妊娠中に母犬が太りすぎると自然分娩が難しくなることもあり、「妊娠中は成犬用フードでも良い」という獣医もいます。
この辺りは交配からの日数やお腹の中の頭数によって判断が異なるので、かかりつけの獣医と相談しましょう。
ただ、産後は「総合栄養食」と書かれて、「子犬(パピー)用」または「妊娠・授乳期用」と書かれたフードをあげましょう。
授乳中の母犬は通常時の4~8倍もの栄養を必要とします。とはいえ、成犬用フードを2~3倍も食べることはできません。その為、上記のような栄養価の高いフードをあげる必要があります。
100gあたりのエネルギーが380㎉を超えると、高カロリーな部類に入ります。少量で栄養を効率的にとれるので一つの目安にすると良いでしょう。
消化の良いフードを選ぶ
通常時の4~8倍の栄養を必要とする授乳期は、栄養を効率よく吸収する為にも消化の良いフードを選んであげましょう。
「子犬(パピー)用」または「妊娠・授乳期用」と書かれた「総合栄養食」なら、ある程度栄養価が高めに作られていますが、消化性にも注目し「粗繊維」は低めなものを選ぶと良いでしょう。
たとえば、「ふすま」や「米ぬか」などを食物繊維として混ぜるとたんぱく質や脂質といった栄養素の消化性が低下します。
色々な食材を使ったフードを選ぶ
ラットや豚を用いた実験では、羊水内や母乳に特定の風味を加えると、成長後はその風味に対する嗜好性を示すといった内容もあります。
母犬が食べている成分が、羊水や母乳を伝って子犬の嗜好性を左右する可能性もあるので、より多くの食材を使用したフードを選ぶことで、好き嫌いの少ない子に育ってくれるかもしれません。
妊娠中や授乳中に色んなフードを与えるということではなく、先のポイント1~2を満たして多種のたんぱく源・食材を使ったフードを選ぶと良いでしょう。
もちろん、授乳中の母犬はたくさんの栄養を必要とするので、母犬が良く食べてくれるというのは大切なポイントとなります。
次に妊娠・授乳中向けのドッグフードで、人気が高く評判の良いフードを3つのポイントで比較しました。
妊娠・授乳中の犬に人気の【ドッグフード16種類】を3つのポイントで徹底比較!
商品 | カロリー | 粗繊維 | 食材の豊富さ |
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ロイヤルカナン ミニ スターター マザー&ベビードッグ |
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ニュートロ ナチュラルチョイス 子犬用 妊娠中・授乳中の母犬にも 超小型犬~中型犬用 チキン&玄米 |
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サイエンスダイエット パピー 小粒 子犬用~12か月 妊娠・授乳期 |
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セレクトバランス パピーチキン |
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アーテミス フレッシュミックス スモールブリードパピー |
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ブラックウッド パピー |
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ナチュラルバランス オリジナルウルトラ ホールボディヘルス チキン |
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アカナ ヘリテージ パピー スモールブリード |
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アズミラ ライフスタイル ドッグフォーミュラ |
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ソルビダ グレインフリーチキン 室内飼育 子犬用 |
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オリジン パピー |
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ニュートロ シュプレモ 全権主要 子犬用 |
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ブルーバッファロー ライフプロテクション 子犬用 チキン&玄米 |
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ウェルネス 子犬用(離乳期~1歳) 穀物不使用 骨抜きチキン |
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ナウフレッシュ パピー |
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メディコート 腸内フローラケア 離乳~1歳まで 子いぬ用 |
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妊娠・授乳中の母犬には、少量で効率よく栄養を取れるフードがおすすめです。その為には消化性を下げる繊維質は少ない方が良いです。
とはいえ、「子犬(パピー)用」・「妊娠・授乳期用」と書かれた「総合栄養食」であれば、消化性なども含めて栄養価が高めに作られているので、最低限必要とする栄養は取れるので安心してください。
次に、比較結果をまとめて妊娠中・授乳中の母犬におすすめな商品ベスト5をご紹介します。
妊娠・授乳中の母犬におすすめな人気ドッグフードランキング
3つのポイントを元にランキング化しました。各ポイントに優先順位はなく、総合的に妊娠・授乳中の母犬におすすめなランキングになっています。
ブラックウッド

項目 | 詳細 | 評価 |
---|---|---|
カロリー | 398.5㎉ | ![]() |
粗繊維 | 3%未満 | ![]() |
原材料 | チキンミール、玄米、キビ、鶏肉脂肪、グレインソルガム、ニシンミール、ニンジン、セロリ、ビート、パセリ、レタス、クレソン、ホウレン草、乾燥てんさい、米ぬか、卵製品、乾燥ビール酵母、天然香味料、亜麻仁、キャノーラ油、鶏軟骨、レシチン、ニシン油、塩化カリウム、海塩、DL-メチオニン、L-リジン、ローズマリー、タイム、クミン、カラシ種子粉、赤唐辛子、海藻、クランベリー、アップル、カボチャ、乾燥乳酸桿菌発酵産出物、ユッカ・シディジェラ抽出物、炭酸カルシウム、フラクトオリゴ糖、グルコサミンHCL、タウリン、ビタミンE補助物、ミネラルオイル、アスコルビン酸、ナイアシン補助物、天然乾燥海藻、d-カルシウムパントテン酸塩、リボフラビン補助物、ビオチン、ビタミンB12補助物、チアミン硝酸塩、ビタミンA酢酸塩、塩酸ピリドキシン、クエン酸、ビタミンD3補助物、葉酸、硫酸鉄、硫酸亜鉛、タンパク質含有亜鉛、タンパク質含有鉄、硫酸銅、硫酸マンガン、タンパク質含有マンガン、タンパク質含有銅、酸化マンガン、セレン、ヨウ素酸カルシウム | |
値段 | 1,900円/980g 4,200円/2.7kg 8,100円/7.05kg 17,000円/20kg(5kg×4袋) ※楽天市場を参照 |
ブラックウッド パピーの特徴
★高たんぱく&高カロリーで効率的に栄養を補える
★粗繊維は高くないので消化率も高め
★食材も豊富で「チキンミール」は高品質な乾燥肉
ロイヤルカナン

項目 | 詳細 | 評価 |
---|---|---|
カロリー | 423㎉ | ![]() |
粗繊維 | 2.3%未満 | ![]() |
原材料 | 肉類(鶏、七面鳥)、米、動物性脂肪、植物性分離タンパク*、とうもろこし、ビートパルプ、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、魚油、大豆油、フラクトオリゴ糖、酵母および酵母エキス(マンナンオリゴ糖及びβ-グルカン源)、酪酸ナトリウム、マリーゴールド抽出物(ルテイン源)、アミノ酸類(L-リジン、タウリン、DL-メチオニン、L-カルニチン、L-チロシン)、ゼオライト、β-カロテン、ミネラル類(Cl、K、P、Na、Ca、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、D3、コリン、E、C、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、B6、B1、B2、ビオチン、葉酸、B12)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)*超高消化性タンパク(消化率90%以上) | |
値段 | 1,675円/1kg 2,886円/3kg ※楽天市場を参照 |
ミニスターター マザー&ベビードッグの特徴
★100gあたり423㎉と超高カロリー&高たんぱく
★粗繊維も2.3%と低めで消化性も◎
★食材の種類が少なく限定的なのが残念
オリジン

項目 | 詳細 | 評価 |
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カロリー | 396㎉ | ![]() |
粗繊維 | 6%未満 | ![]() |
原材料 | 新鮮鶏肉,新鮮七面鳥肉,新鮮丸ごと大西洋カレイ,新鮮全卵,新鮮丸ごと大西洋サバ,新鮮鶏レバー,新鮮七面鳥レバー,新鮮鶏心臓,新鮮七面鳥心臓,新鮮丸ごと大西洋ニシン,ディハイドレート鶏肉,ディハイドレート七面鳥肉,ディハイドレートサバ,ディハイドレート鶏レバー,ディハイドレート卵,丸ごと赤レンズ豆,丸ごとピント豆,丸ごとグリーンピース,新鮮チキンネック,新鮮鶏腎臓,鶏肉脂肪,レンズ豆繊維,アラスカンポロック油,丸ごとグリーンレンズ豆,丸ごとシロインゲン豆,天然鶏肉風味,丸ごとヒヨコ豆,粉砕鶏骨,鶏軟骨,新鮮丸ごとカボチャ,新鮮丸ごとバターナッツスクワッシュ,ミックストコフェロール(天然酸化防止剤),海塩,フリーズドライ鶏レバー,乾燥ケルプ,亜鉛タンパク化合物,新鮮ケール,新鮮ホウレン草,新鮮カラシ菜,新鮮コラードグリーン,新鮮カブラ菜,新鮮丸ごとニンジン,丸ごとリンゴ,丸ごと梨,カボチャの種,ヒマワリの種,銅タンパク化合物,チコリー根,ターメリック,サルサ根,アルテア根,ローズヒップ,ジュニパーベリー,乾燥ラクトバチルスアシドフィルス菌発酵生成物,乾燥プロバイオティクス発酵生成物,乾燥ラクトバチルスカゼイ発酵生成物 | |
値段 | 1,100円/340g 5,000円/2kg 16,000円/11.4kg ※公式通販サイトを参照 |
オリジン パピーの特徴
★高カロリー&超高たんぱくなので少量でたくさんの栄養をとれる
★粗繊維は高めだけどその分栄養価が高い
★食材が豊富で色んなたんぱく源・野菜・果物が使われている
ナウフレッシュ

カロリー | 374.6㎉ | ![]() |
粗繊維 | 3%未満 | ![]() |
原材料 | ターキー(生・骨抜き・七面鳥)、ポテト粉、エンドウ豆、ポテト、鶏卵(乾燥・全卵)、エンドウ豆繊維、トマト、リンゴ、フラックスシード、キャノラ油(ミックストコフェロールで酸化防止)、天然香料(チキン由来)、ココナツ油(ミックストコフェロールで酸化防止)、サーモン(生・骨抜き・鮭)、ダック(生・骨抜き・鴨)、アルファルファ(天日干し)、ニンジン、カボチャ、バナナ、ブルーベリー、クランベリー、ラズベリー、ブラックベリー、パパイヤ、パインアップル、グレープフルーツ、レンズ豆、ブロッコリー、ホウレン草、カッテージチーズ、アルファルファスプラウト、ケルプ(乾燥)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、レシチン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、シーウィードミール(乾燥・海藻)、ビタミン類[ビタミンEサプリメント、Lアスコルビル2ポリフォスフェイト(ビタミンC源)、ナイアシン、イノシトール、ビタミンAサプリメント、硝酸チアミン、dパントテン酸カルシウム、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、βカロテン、ビタミンD3サプリメント、葉酸、ビオチン、美tマインB12サプリメント]、ミネラル類[タンパク質キレート亜鉛、硫酸鉄、硫酸亜鉛、タンパク質キレート鉄、硫酸銅、タンパク質キレート銅、タンパク質キレートマンガン、酸化マンガン、ヨウ素酸カルシウム、セレン酵母]、タウリン、DLメチオニン、Lリジン、チコリ根(乾燥)、ラクトバチルス・アシドフィルス(アシドフィルス菌)発酵生成物、エンテロコッカス・フェシウム(フェシウム菌)発酵生成物、アスペルギルス・ニガー(黒麹菌)発酵生成物、アスペルギルス・オリザエ(麹菌)発酵生成物、イースト抽出物、ユッカシジゲラ抽出物、マリーゴールド、ローズマリー(乾燥) | |
値段 | 1,200円/454g 5,200円/2.72kg 8,900円/5.44kg 15,700円/11.34kg ※グローバルペット ニュートリション(株)のサイトを参照 |
グレインフリー パピーの特徴
★カロリーは妊娠・授乳期用としては高くないけど高たんぱく
★繊維質も高くないので消化性も悪くない
★食材の種類が豊富で多種のたんぱく源・野菜・果物を使用
サイエンスダイエット

項目 | 詳細 | 評価 |
---|---|---|
カロリー | 383㎉ | ![]() |
粗繊維 | 3%未満 | ![]() |
原材料 | トウモロコシ、トリ肉(チキン、ターキー)、動物性油脂、コーングルテン、トリ肉エキス、ビートパルプ、亜麻仁、魚油、ポークエキス、米、ミネラル類(リン、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、ヨウ素)、乳酸、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン、トリプトファン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物) | |
値段 | 1,454円/1.4kg 2,433円/3.3kg 3,769円/6.5kg ※アマゾンの「ヒルズ 公式ショップ」を参照 |
パピー 小粒 子いぬ用~12か月/妊娠・授乳期の特徴
★カロリー量・たんぱく質は妊娠・授乳期用としては普通
★粗繊維も高くも低くもなく普通
★食材の種類が少なく限定的なのが残念
妊娠中・授乳中は食べるだけドッグフードをあげてもいいの?
- 5週目から毎週15%ずつ増やす
- 出産時は60%まで増やす
- 授乳が始まったら好きなだけあげてOK
好きなだけ食べて良いのは産後の授乳期間で、妊娠中はある程度の調節が必要です。
お腹の子を大きくする為にたくさん食べさせた方が良さそうに思いますが、母犬が太ると自然分娩が難しくなります。
7週目を過ぎてお腹が膨らんでくると一度に食べられなくなるので、1日3回以上にに分けてあげると良いでしょう。
産後は大量のエネルギーを必要とするので、フードは置き餌にして常に食べられるようにします。お水も常に飲めるように用意してあげて下さい。
生後4~8週で子犬の乳歯が生えそろいます。この頃から乳離れが始まるので、乳歯の生え方などをみつつ少しずつ元の量に戻していきます。
妊娠中の愛犬がドッグフードを食べてくれないときの対処法
- 犬用ミルクをふりかける
- 犬用ミルクでふやかす
- 犬用の離乳食をかける
- 置き餌にする
交配から4週目までは「つわり」によって食欲不振が出ることがあります。まだお腹の子に栄養を持っていかれる時期ではないので、それほど心配しなくても平気です。
だいたい5~7週くらいでほとんどの子はつわりも落ち着いて食欲が戻ります。この時期になっても食べてくればい場合、獣医と相談した方が良いでしょう。
主な対処法としては、少量でもエネルギーを取れるように子犬用のミルクや離乳食を加える方法があります。その他、置き餌にし母犬が好きなタイミングで食べられるようにしてあげると良いでしょう。
妊娠・授乳中はドッグフードにカルシウムを加えた方がいいの?
「子犬用」や「妊娠・授乳期用」と書かれた「総合栄養食」であれば、十分なカルシウムが取れるようになっています。
出産や授乳によって通常時よりもカルシウムの要求量が高まりますが、上記のようなフードはそれを見越したカルシウムが含まれています。
その為、上記のようなフードにサプリメントなどを加えることで、カルシウムの過剰摂取になることも考えられます。
どうしても心配という方は、子犬(パピー)用ミルクがおすすめです。ただ、授乳中は構いませんが妊娠中の体重増加には気を付けて下さいね。
妊娠・授乳中向けドッグフードのまとめ
ここでは、妊娠・授乳中の子にドッグフードを選ぶポイントと、おすすめ商品をランキングでまとめました。
「総合栄養食」で「子犬(パピー)用」や「妊娠・授乳期用」と書かれたフードを選んでおけば、妊娠・授乳中に必要とする栄養を取れるようになっています。
ただ、妊娠の時期や個体差による「つわり」などによっては、十分にフードを食べることができないこともあります。
そういった子には、このページで紹介した「選び方」や「おすすめ商品」を参考に、妊娠・授乳期用のフードを選んであげて下さい。
離乳のタイミングで成犬用フードに戻さないと太ってしまうので、成犬用の「おすすめドッグフード」もご覧ください。