- 十分な量を食べているのに痩せていく
- ドッグフードを残しがち
- ご飯を増やすとうんちが緩くなる
獣医から「少し痩せ気味なので、もう少し太らせてください」と言われても、痩せ気味な子にどんなドッグフードを選べば良いのか分かりませんよね。
そこで、「BIGLOBEレビュー」では痩せ気味な子に餌を選ぶポイントと、おすすめ商品をランキングでまとめました。
また、小食な子や食欲が低い子向けに、効率的に太らせるポイントなどもまとめました。愛犬が痩せ気味な方の参考になれば幸いです。

もくじ
痩せ気味な子にドッグフードを選ぶ時に大切な3つのポイント
痩せせ気味な子にフードを選ぶ場合、食いつきを意識して口コミなどを参考にするのも良いんですが、上記3つのポイントを意識しましょう。
確かに、食べてくれないことには意味がありませんが、3つのポイントを抑えることで、小食な子でも効率的に体重の増加に期待ができますよ。
それぞれの項目について、なぜ効果的なのかについて詳しくご紹介しますね。
高カロリーなフードを選ぶ
- 低カロリー:350㎏以下
- 普通:350~380㎉
- 高カロリー:380㎉以上
※100g中のエネルギー量
ドッグフードは商品によって100g中に含まれるエネルギー量(カロリー)が異なります。カロリーが高いフードの方が、少量で十分な栄養を取れます。
なので、小食な子や食べムラがある子、出したフードを完食しな子には高カロリーなフードがおすすめです。
特に、こういった子は成犬用フードだと栄養不足になることもあるので、場合によっては子犬(パピー)用をあげるのもおすすめです。
「たくさん食べてくれるから」という理由であっても、100g中のカロリーが350㎉以下の場合、もっとカロリーが高いフードに切り替えた方が良いですね。
「体重を増やしたいから量を増やすと下痢をする」という子も、高カロリーフードやパピー用フードにすると良いですね。
ただし、急に栄養価の高いフードにすると、消化不良を起こして下痢や軟便の原因になるので、切り替えは少しずつ行いましょう。
消化率の良いフードを選ぶ

メーカーによって、自社「フードの消化率を公表」していたり、「消化率の高いタンパク質を使ったフード」があります。
また、療法食などでは消化性・嗜好性が良く、オリゴ糖などを配合して腸内バランスを整えてくれるフードもあります。
体重が増えずに、水っぽくて臭いうんちをしたり、オナラがたくさん出る子は、食べすぎの他に腸内環境が悪い場合もあります。
乳酸菌のサプリをあげるといった方法もありますが、上記のような症状がある場合は獣医に相談し、療法食も候補に入れると良いでしょう。
- 花丸:フード自体の消化率を明記している
- ◎:一部で高消化のたんぱく源を使用して乳酸菌も肺胞
- 〇:オリゴ糖など腸内環境に配慮した成分を配合
- △:特になし
繊維質の低いフードを選ぶ
「体重管理」や「体重ケア」・「ウェイトケア」などと書かれたドッグフードの多いんですが、繊維質の多いフードは痩せ気味な子にはおすすめしません。
繊維質には排便を助ける働きがありますが、お腹の中で水分を吸収し膨らみます。その為、ダラダラ食べる子だと満腹感が出てしまい、フードを食べきるのが難しくなるためです。
また、繊維質(不溶性食物繊維)は消化もされず満腹感を維持しやすいので、お腹がすきにくいという特徴もあります。
ダイエットには向いた栄養素ですが、痩せ気味な子にはマイナスです。「痩せ気味なうえに便秘症」という子は、乳酸菌などの腸内環境を整えてくれる工夫をしたフードがおすすめです。
実際は、水に溶けない「不溶性食物繊維」と、水に溶ける「水溶性食物繊維」の2種類がありますが、成分表からはどちらがどれくらい入っているかは読み取れません。
なので、少し強引ですが「繊維質」の値に注目し、できるだけ低いものを選ぶと良いでしょう。
痩せ気味な向けに人気ドッグフード20種類を3つのポイントで徹底比較!
カロリー量/100g | 高消化性 | 繊維率 | |
---|---|---|---|
カナガン | 376㎉ | ![]() |
5.25% |
ナチュロル | 400㎉ | ![]() |
2~4% |
ファインペッツ | 440㎉ | ![]() |
4.5% |
ファインペッツ極 | 422㎉ | ![]() |
3% |
ブッチ ブラックレーベル |
121.4㎉ | ![]() |
10.5%・8% |
ヤムヤムヤム | 358㎉ | ![]() |
1.5% |
このこのごはん | 342㎉ | ![]() |
1% |
馬肉自然づくり | 399㎉ | ![]() |
5.2% |
オリジン オリジナル |
394㎉ | ![]() |
4% |
アカナ アダルトドッグ |
351㎉ | ![]() |
5% |
カークランド アダルトドッグ チキン&ライス |
375㎉ | ![]() |
4% |
ヒルズ サイエンスダイエット アダルト |
372㎉ | ![]() |
3% |
ロイヤルカナン ミニアダルト |
396㎉ | ![]() |
2.3% |
アーテミス アダルトドッグ |
361.5㎉ | ![]() |
4% |
ウェルネス 中型犬 成犬用 |
388㎉ | ![]() |
4.25% |
ニュートロ ナチュラルチョイス 中型犬 成犬用 |
365㎉ | ![]() |
4% |
ブルーバッファロー ライフプロテクション チキン&玄米 |
363㎉ | ![]() |
5% |
ロータス アダルト チキンレシピ |
368.5㎉ | ![]() |
4.5% |
アイムス 成犬用 チキン |
377㎉ | ![]() |
4% |
ユーカヌバ スモールアダルト |
404㎉ | ![]() |
2.5% |
ロイヤルカナンの「消化器サポート(高栄養)ドライ」のような、痩せ気味な子向けの療法食もありますが、療法食は人間でいう処方薬のようなものです。必ず獣医の指示に従って与えてください。
療法食は割高なうえ、受診にもお金がかかります。なので、人気の高いドッグフードを、痩せ気味な子が抑えたい3つのポイントで比較しました。
比較表を見ることで、なんとなくおすすめのフードがお分かり頂けるかと思います。次に、人気の高い20種類の中でも、痩せ気味な子に特におすすめのドッグフードをランキングでご紹介します。
中型犬におすすめな人気ドッグフードランキングTOP5
主に3つのポイントを元にランキングにまとめました。好き嫌いや食べムラのある子もいると思うので、選考基準とは別に、サンプルの有無などについてもまとめました。
ファインペッツ
項目 | 詳細 | 評価 |
---|---|---|
カロリー | 440㎉/100g | ![]() |
消化性 | 消化吸収率87%、オリゴ糖2種類、ビール酵母 | ![]() |
繊維質 | 4.5% | ![]() |
痩せ気味の子へのおすすめ度 | ![]() |
|
値段(税別) | 3,142円/1.5㎏ | |
お試し価格(税別) | 1,000円/1.5㎏ |
ファインペッツドッグフードの特徴
ファインペッツドッグフードは、痩せ気味な子におすすめです。とにかく栄養価が高く消化吸収率も高いので、少量で十分な栄養を取れます。
栄養価が高い分、食べすぎると消化不良を起こし、下痢や軟便の原因になります。少量ずつ切り替えていきましょう。
繊維質はそれほど低くありませんが、オリゴ糖やビール酵母など、整腸効果に期待できる成分も配合しています。
ファインペッツ極
項目 | 詳細 | 評価 |
---|---|---|
カロリー | 422㎉/100g | ![]() |
消化性 | 消化吸収率87%、ビール酵母 | ![]() |
繊維質 | 3% | ![]() |
痩せ気味の子へのおすすめ度 | ![]() |
|
値段(税別) | 5,278円/1.5㎏ | |
お試し価格(税別) | 1,000円/1.5㎏ |
ファインペッツ極の特徴
ファインペッツ極も痩せ気味な子におすすめのドッグフードです。100gあたり422㎉と高カロリーで、消化吸収率も87%とお腹にやさしいのが特徴です。
通常のファインペッツと比べるとオリゴ糖が入っていませんが、その分繊維質が低く3%になっています。また、1,000円で1.5㎏試せるのも嬉しいポイントです。
名前からも分かるように、通常のファインペッツよりも材料にこだわっているので通常価格が高いのが難点ですが、痩せ気味な子を効率よく増量するならおすすめのフードです。
オリジン オリジナルドッグフード
項目 | 詳細 | 評価 |
---|---|---|
カロリー | 398㎉/100g | ![]() |
消化性 | 3種類の乳酸菌 | ![]() |
繊維質 | 4% | ![]() |
痩せ気味の子へのおすすめ度 | ![]() |
|
値段(税別) | 1,300円/340g 6,000円/2.0㎏ 14,506円/5.9㎏ 11.3㎏21,000円 |
|
お試し価格(税別) | なし |
オリジン オリジナルドッグフードの特徴
オリジンのオリジナルドッグフードも、栄養価が高くて痩せ気味な子におすすめです。100g中398㎉と高カロリーで、3種類の乳酸菌を配合しています。
繊維質の4%は普通です。カロリーだけでなくタンパク質も高めなので、切り替えは少しずつ行い、給餌量も少な目で初めて、徐々に増やしていくと良いですね。
お試し価格はありませんが、340g入りの少量パックがあるので、試しやすいのも特徴です。オリジンのドッグフードは味も豊富で、全体的に栄養価が高いので痩せ気味な子におすすめです。
ロイヤルカナン ミニアダルト
項目 | 詳細 | 評価 |
---|---|---|
カロリー | 396㎉/100g | ![]() |
消化性 | 一部に消化率90%以上の植物性分離たんぱくを使用 | ![]() |
繊維質 | 2.3% | ![]() |
痩せ気味の子へのおすすめ度 | ![]() |
|
値段(税別) | 1,430円/800g 2,950円/2.0㎏ 9,180円/8.0㎏ |
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お試し価格(税別) | なし |
ミニアダルトドッグフードの特徴
ロイヤルカナンのミニアダルトも、高カロリーなので痩せ気味の子におすすめです。消化率が90%という独自の植物性たんぱくを使用していますが、原材料を見る限り使用量は少な目です。
繊維質が2.3%と低いので、便秘気味の小型犬やげっぷ・おなら・お腹がなる子に試してみてほしいフードです。
お試し価格はありませんが、比較的安価でホームセンターなどでの取り扱いも多いので、入手性が良いのもポイントです。
ユーカヌバ スモールアダルト
項目 | 詳細 | 評価 |
---|---|---|
カロリー | 404㎉/100g | ![]() |
消化性 | フラクトオリゴ糖 | ![]() |
繊維質 | 2.5% | ![]() |
痩せ気味の子へのおすすめ度 | ![]() |
|
値段(税別) | 913円/800g 2,591円/2.7㎏ 4,543円/7.5㎏ ※楽天の価格を参考 |
|
お試し価格(税別) | なし |
ユーカヌバ スモールアダルトの特徴
ユーカヌバのスモルアダルトも、痩せ気味の子におすすめです。高カロリーなので、少量で十分なエネルギーを取ることができます。
ただ、お腹に配慮した成分は「フラクトオリゴ糖」のみなので、上位のフードと比べるとお腹の弱い子への配慮は足りないように感じます。
繊維質が低めなので、おならが多い子やよくお腹がゴロゴロ鳴っている子におすすめです。公式通販サイトが無いので参考価格ですが、値段が安めなのも嬉しいポイントです。
痩せ気味の子にはファインペッツドッグフードがおすすめな理由
- 高カロリーなので少量で効率的にエネルギーを取れる
- 消化吸収率が87%
- オリゴ糖やビール酵母などお腹に優しい成分を配合
- 小粒と大粒の2種類から選べる
- 好き嫌いや食べムラのある子に嬉しいお試し価格あり
- 原材料は全て人が食べられる高品質なものを使用
- 中国産原材料は不使用で放射能検査も行っていて安全性が高い
ファインペッツドッグフードは、一粒に栄養がギュッと詰まっているので、小食な子や食べムラのせいで痩せ気味な子に最適なドッグフードです。
ただ栄養価が高いだけではなく、消化吸収率も高いので少量で効率的に栄養を取ることができます。お腹に優しいオリゴ糖なども配合しているので、お腹が弱い子にもおすすめです。
穀物も使っていますが、アレルギー性の低い穀物だけを使用しています。もし穀物が気になる方は、グレインフリーの「ファインペッツ極」もあるのでチェックしてみてください。
痩せ気味なのにドッグフードを食べてくれない時の4つの対策
タップすると見たいところに飛びます。
痩せ気味な子に多いのが「ドッグフードを食べてくれない」という悩み。この悩みを解決し、体重を増やすために使える3つのポイントをご紹介します。
水の代わりにミルクをあげる
普段お水をあげている方は、お水をそのまま「犬用ミルク」に変えてみてください。ミルクは飲み水だけでなく、ドライフードをふやかすのにも使えます。
こうすることで、水分補給と同時に効率よくカロリーを摂取できるようになります。注意点としては「牛乳」を与えないことです。
犬の中には牛乳に含まれる「乳糖(ラクトース)」を分解できずに、下痢を起こす子もいるためです。その為、「犬用ミルク」は乳糖が少ないゴート(ヤギ)ミルクや、乳糖をカットしたミルクになっています。
体重を増やすことが目的であれば、特に栄養価が高い「子犬用ミルク」がおすすめです。
カロリーの高いフードやパピー用に変える
好き嫌いや食べムラの激しい子は、出した分をしっかりと食べてくれなかったり、そもそも見向きもしてくれなかったりで大変ですよね。
ドッグフードの選び方でもご紹介したように、高カロリーなフードに切り替えることで、少量で効率よくエネルギーを取ることができます。
子犬(パピー)用や小型犬用は、1粒あたりの栄養価が高い傾向にあります。色んな種類のフードを試すときに子犬用や小型犬用から探すと良いでしょう。
今まで食べていたフードにもよりますが、いきなり栄養価の高いフードに切り替えると下痢や軟便の原因になります。かならず少量ずつ切り替えていきましょう。
できれば手作りよりもドライフードをあげる
手作り食やウェットフードよりも、ドライフードの方が栄養価が高いです。なので、できるだけドライフードを食べる工夫をしたいですね。
もちろん、まずは食べてくれることが最優先なので、手作り食やウェットフードでも良いんですが、水分量が多いので、ドライフードと比べるとどうしても見た目の量に対する栄養価が低くなります。
ウェットや手作り食しか食べてくれない子は、少しでも良いので高カロリーなドライフードを数粒混ぜたり、ふやかしたフードを混ぜ合わせてからあげるなどの工夫をしてあげましょう。
ドッグフードは出しっぱなしにしておく
ドッグフードは出しっぱなしにしておいた方が、1日に食べる量が増えます。その為、手作り食やウェットフードよりも、傷みにくいドライフードの方が適しています。
「食べなければ下げる」というのはしつけ上の話で、「ドライフードは食べないけど、人間の食べ物は食べる」といったわがままの時には有効です。
ただ、何も食べずに痩せていったしまう子には、こういったしつけ方よりも1日中出しておく方が、ダラダラでも1日に食べる総量が増えるのでおすすめです。
痩せ気味で軟便・下痢気味な子にドッグフードをあげる時のポイント

- ミルクやぬるま湯でふやかす
- 1日に必要な量を数回に分けてあげる
- 脂質が低いフードに変える
痩せ気味なうえにお腹が敏感で、下痢や軟便気味な子には上記のようなポイントに気を付けてあげます。
ミルクやぬるま湯でドライフードをふやかすことで、お腹に入った後の消化・吸収率を高めることができます。
消化能力が低いことも考えられるので、1日に必要な量を数回に分けて(通常2回なら3~4回など)あげることで、お腹にかかる負担を減らすことができます。
脂質はタンパク質や炭水化物に比べてカロリーが高いので、体重を増やすには効果的な栄養素です。ただ、脂質が多すぎると消化不良を起こし、下痢や軟便を起こす子もいます。
こういった子には脂質が低めなフードを試してみるのも良いでしょう。ただし、一般的な低脂質系のフードは、ダイエット目的なものが多く、繊維質が高めになる傾向があります。
過剰な繊維も下痢や軟便の原因となるので、低脂質フードを選ぶときは「カロリーが高めで繊維質は低め」なものを探すと良いですね。
愛犬の痩せ気味度をBCS(ボディ・コンディション・スコア)でチェック!

このページをご覧の方は、ほとんどの方が獣医から「痩せ気味なのでもう少し体重を増やしましょう」と言われた方かと思います。
とはいえ、「本当にそんなに痩せすぎなのかな?適正な体重・体形ってどれくらいなの?」という方も少なくないかと思います。
体重は骨の太さや体長に左右されてしまうので、BCSという見た目と触診によって判断します。
見た目だけだと毛が邪魔して分かりにくいので、実際に腰や肋骨のあたりを触ってみると分かりやすいです。
また、愛犬だけでなくお散歩のついでに他の子の体形もチェックすると、愛犬の体形と比較できるのでおすすめです。
痩せ気味な子向けドッグフードまとめ
ここでは、痩せ気味な子に向けたドッグフードの選び方とランキングの他、痩せ気味な子にドッグフードをあげるポイントや、食べてくれない時の対策方法などをまとめました。
痩せ気味な原因が、あきらかに食べる量が少ないと明確な場合はまだ良いんですが、十分な量を食べているのに痩せてしまう場合、病気や寄生虫の可能性もあります。
また、短期間で急激に痩せてしまう場合も病気の可能性があるので、こういった場合は早めに受診してくださいね。